蚊・ダニ・ゴキブリ…夏の害虫、どう防ぐ?薬剤の種類と虫刺されケア
- アプエンテ事務局
- 6月19日
- 読了時間: 4分

暑くなると、家の中でも外でも悩まされるのが「害虫」問題。
特に蚊やハエ、ダニ、ゴキブリといった虫は、刺されたり不快感を与えるだけでなく、感染症を媒介するリスクもあります。
今回は、夏に気をつけたい害虫の種類やそれぞれの対策、有効な薬剤の使い方、さらに虫に刺された後の正しいケア方法まで、登録販売者試験に出題されるポイントとあわせて、わかりやすく解説します。
なぜ夏は害虫が増えるの?
害虫の活動は、気温と湿度が高くなる夏にピークを迎えます。
エアコンの室外機の周辺、排水溝、水たまり、生ゴミなど、ちょっとした生活環境が虫の温床になることも。屋内でも屋外でも、事前の予防が重要です。
<害虫別!主な対策と有効成分>
対象害虫 | 有効成分 | 主な作用 | 製品の形態 |
蚊 | ディート、イカリジン | 忌避(虫よけ) | スプレー、シール、ローションなど |
ハエ・ゴキブリ | ピレスロイド系 | 神経麻痺による駆除 | エアゾール、燻煙剤、ベイト剤(毒餌) |
ダニ | フェノトリン、ピレスロイド系など | 殺虫、繁殖抑制 | 布用スプレー、燻煙剤、シートなど |
💡 登録販売者試験でよく出るポイント
ディートとイカリジンの違い(使用可能年齢や刺激性)
ピレスロイド系は哺乳類や人間では速やかに分解されるため、安全性が比較的高い
燻煙剤・ベイト剤は使用環境(火気、ペット、観葉植物)に注意
虫よけ剤と殺虫剤、どう違う?
虫よけ剤(忌避剤)
虫を寄せつけないためのもの。肌や衣類に使うタイプが中心。
殺虫剤
虫を駆除するためのもの。スプレーや燻煙剤などを用いて、虫の発生源などに直接使用するのが基本。
目的に応じて使い分けることが重要です。
赤ちゃんやペットがいる家庭での注意点
イカリジンは年齢による使用制限がなく、6か月以上の乳幼児にも使用可能で刺激も比較的少ない。
一方、ディートは生後6か月未満の乳児への使用は避ける必要があります。
燻煙剤やエアゾールタイプの殺虫剤は、使用後の換気や火気・ペットへの配慮が不可欠です。
ベイト剤(毒餌タイプ)は誤飲や接触を防ぐために、設置場所の工夫が必要です。
虫に刺されたときの正しいケア
万が一刺されてしまった場合は、早めに適切なケアを行うことで、かゆみや炎症の悪化を防げます。
掻きむしると二次感染や色素沈着のリスクがあるため注意が必要です。
種類 | 作用 | 成分例 |
抗ヒスタミン薬配合外用薬 | ヒスタミンによるかゆみを抑える | ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミンなど |
ステロイド配合外用薬 | 炎症・腫れ・赤みを抑える | プレドニゾロン、デキサメタゾンなど |
冷感刺激成分配合薬 | 清涼感でかゆみを一時的に緩和 | l-メントール、カンフルなど |
💡 登録販売者試験でよく出るポイント
抗ヒスタミン薬はアレルギー反応(I型)に有効
ステロイド外用薬のランク(強さ)や用法・用量にも注意
🎓 登録販売者ミニクイズ!
Q1. イカリジンの特徴として正しいものはどれ?
A. 強い殺虫作用がある
B. 6ヶ月未満の乳児にも使用できる
C. 虫を寄せつけない忌避作用がある
D. ゴキブリの駆除に使われる
Q2. 次のうち、虫刺され後のケアとして抗ヒスタミン薬の働きに該当するものは?
A. 赤みを抑える
B. 炎症を抑える
C. 冷却効果を与える
D. かゆみの原因物質を抑える
おわりに
夏の害虫対策では、予防と早めの対処の両方が大切です。市販薬は対象となる虫の種類や使用環境、家族構成(乳児・ペット)に応じて正しく選び、虫刺され後も適切にケアしましょう。
登録販売者試験では、虫よけ成分の特徴、殺虫薬の分類、皮膚外用薬の使い分けなどが頻出項目です。
ぜひ、日常の虫対策と知識を結びつけながら学びを深めていきましょう!
登録販売者ミニクイズ 答え
Q1:C
イカリジンは殺虫作用ではなく、忌避作用(虫よけ)が目的の成分です。
Q2:D
抗ヒスタミン薬は、かゆみの原因となるヒスタミンの働きをブロックします。